消防車・救急車の自動車保険事情！任意保険に入らない理由

消防車は自動車保険に入っているのでしょうか？消防車はサイレンを鳴らして赤色の警光灯をつけた、道路交通法施行令13条1項に規定されているいわゆる緊急自動車で、パトカーや救急車と同様に分類されます。

緊急自動車の場合、事故を起こしているイメージがわきにくいのですが、事故を起こす可能性があるわけですから、その場合は過失割合に応じて、損害賠償責任が発生します。

実際に、事故は発生しています。大きな車体の緊急車両は狭い路地を通ることもあります。家屋の軒や壁にぶつけるケースや中には作業中のゴミ収集車のミラーに接触してしまうケースもあります。

⇒外部サイト：消防庁通達

緊急車両は任意保険には入っていないケースもある

実際には大きな自治体の場合、自賠責保険には全車が加入していますが、任意保険には入っていない場合があるようです。それは消防車自体の事故率が低く、たとえ事故を起こしたとしても軽微な事故が大半だからという理由のようです。

ある程度の規模がある自治体の場合、所有している車両の台数も多く、保険料の総額は高額になり、それを定期的に支払うよりも、自力で賠償したほうがコストがかからないのです。ただし、任意保険の加入の有無は自治体裁量によるため、都道府県によって異なり、すべてが加入していないとは限りません。

ちなみに、実際事故が起こってしまったときには、被害者などの当事者とは自治体が直接交渉を行い、高額な賠償金が発生してしまった場合は、議会の承認が必要となる場合もあります。